秋の那須で、いちばん贅沢な景色はどこにあるか。
私たちのおすすめは、迷わず茶臼岳です。標高1,915メートル、関東を代表する活火山の山頂からは、360度をぐるりと囲む大パノラマ。白い噴煙を上げる火口のすぐ隣で、足元には赤や黄色に染まった山肌が広がります。
「でも登山なんてしたことがないし……」という方こそ、ぜひ読んでみてください。那須ロープウェイを使えば、茶臼岳の9合目まで一気に運んでもらえます。そこから山頂までは、片道40〜60分ほど。特別な装備がなくても、しっかり準備さえすれば十分に届く距離です。
この記事では、はじめての方に向けて、紅葉の見頃から料金、歩き方、持ち物、混雑の避け方までまとめました。
那須ロープウェイの基本情報
まずは押さえておきたい数字から。
営業期間:2026年3月20日(金)〜12月13日(日)※整備・修繕等により変動あり
運行時間:8:30〜16:30(上り最終16:00/下り最終16:20)
運行間隔:毎時00分・20分・40分の20分間隔
所要時間:山麓駅から山頂駅まで約4分
料金(往復/片道)
| 区分 | 往復 | 片道 |
|---|---|---|
| 大人(中学生以上) | 2,000円 | 1,500円 |
| 小人(3歳〜小学生) | 1,000円 | 750円 |
| ペット(1頭につき) | 1,000円 | — |
3歳未満は無料。障害者手帳をお持ちの方は本人5割引です(窓口で手帳をご提示ください)。ペットと一緒に乗れるのも、那須ロープウェイのうれしいところ。
注意したいのは、強風や雷で運休になることがあるという点。茶臼岳は風の通り道がいくつもあり、一度吹き出すとかなりの強風になります。出発前に公式サイトやSNSで運行状況を確認しておくと安心です。
2026年の紅葉、見頃はいつ?
那須岳の紅葉は、例年10月上旬から色づきはじめます。
ウェザーニュースの予想(9月17日時点)では、2026年の見頃は10月14日頃から、落葉のはじまりは10月28日頃。例年よりやや遅めのスタートになりそうです。
那須岳の紅葉を彩るのは、ナナカマド、ダケカンバ、ドウダンツツジ、ブナ。針葉樹の濃い緑をバックに、赤・オレンジ・黄色がグラデーションを描きます。
ただし山の紅葉は、標高差でタイミングがずれるのが面白いところ。山頂付近が色づき始める頃、麓はまだ夏の緑。逆に山頂が落葉しても、ふもとの那須高原はこれからが本番——ということも。10月中旬から11月上旬にかけて、どこかしらが見頃を迎えていると考えてよいでしょう。
初心者向け・3つの歩き方
体力や時間に合わせて、3つのプランをご紹介します。
① 山頂駅まわりをのんびり散策(30分〜1時間)
「登山はちょっと自信がない」という方へ。ロープウェイで9合目の山頂駅まで上がるだけでも、すでに十分な絶景です。駅を出てすぐのところに展望スペースがあり、那須高原の眺めと火山らしい荒涼とした岩肌のコントラストが楽しめます。
小さなお子さま連れ、ご年配の方とご一緒の旅なら、まずはここから。
② 茶臼岳山頂ピストン(往復2〜2.5時間)
いちばん定番のコース。山頂駅から山頂までは登り40〜60分、下り30〜45分が目安です。休憩や写真撮影の時間を入れると、往復2〜2.5時間ほどみておくとよいでしょう。
足元はごろごろとした岩と火山礫。急な崖を登るような場所はありませんが、運動靴よりは履き慣れたトレッキングシューズがあると歩きやすさが段違いです。
山頂ではぜひ「お鉢めぐり」を。火口をぐるりと一周しながら、朝日岳の荒々しい岩壁、三本槍岳の穏やかな稜線、遠くは会津の山並みまで見渡せます。
③ 牛ヶ首から姥ヶ平へ(半日コース)
もう少し歩ける方には、**紅葉の名所・姥ヶ平(うばがだいら)**をおすすめします。
山頂駅から牛ヶ首を経由して、姥ヶ平へ下るルート。ここから見上げる茶臼岳と、足元一面に広がる紅葉は、「那須でいちばん」と言う人も少なくありません。すぐ近くのひょうたん池では、水面に映り込む逆さ茶臼岳が狙えます。風のない朝が狙い目です。
ただしこちらは本格的な登山道。往復で3時間以上かかりますので、時間と体力に余裕を持って計画してください。
服装と持ち物リスト
山の天気は突然変わります。那須ロープウェイの公式案内でも、次の5つが推奨されています。
- 履き慣れた歩きやすい靴(できればトレッキングシューズ)
- 両手が空くリュックサック
- 雨具と防寒具(ウィンドブレーカーは必須級)
- 飲料水
- 携帯電話(緊急時の連絡用)
特に強調したいのが防寒です。標高1,900メートル付近は、ふもとより10度近く気温が低いことも。10月の山頂は、街なかの真冬に近い体感になることがあります。フリースやダウンなど、羽織れるものを一枚。
もうひとつ大事なこと。標高1,500メートル以上にはトイレも水場もありません。 ロープウェイに乗る前に必ず済ませておきましょう。
混雑と駐車場、どう対策する?
紅葉シーズンの那須ロープウェイは、関東でも指折りの人気スポット。正直なところ、かなり混みます。
山麓駅の周囲には無料駐車場が3か所(乗用車約150台)ありますが、夏休みの土日と秋の紅葉シーズンの土日祝は、渋滞対策のため駐車場が施錠されます。
その場合の代替は2つ。
- 峠の茶屋駐車場(山麓駅より1km先):登山道で山麓駅まで10分弱
- 県営大丸駐車場(山麓駅より1km下):登山道を歩いて約20分
いずれも早い時間から埋まります。実際、ハイシーズンには駐車場に入るまで1時間待ちという声も。
対策はシンプルで、とにかく早く出ること。8:30の始発に合わせて到着するくらいの気持ちで動くと、駐車場・ロープウェイの待ち時間・山頂の人出、すべてが変わります。午前中は空気が澄んでいて眺望もよく、風も比較的穏やかです。
公共交通機関なら、JR那須塩原駅から「那須ロープウェイ行き」の路線バスで約80分、黒磯駅からは約65分。お車の場合は東北自動車道・那須ICから約35分です。
貸別荘を拠点にすると、朝がラクになる
さて、「早く出る」のがいちばんの攻略法だとお伝えしました。
ここで効いてくるのが、宿の場所です。
「緑と光が包む家」は那須塩原にある一棟貸しの貸別荘。ロープウェイまではお車で1時間ほどの距離ですので、6時台に起きて、朝食を済ませて、ゆっくり出発しても始発に間に合います。東京から当日朝に向かうことを考えれば、その差は歴然です。
そして何より、帰ってきてからの時間。
一日歩いた後の体で、レストランを探して並んで、というのはなかなかこたえます。その点、キッチン完備の貸別荘なら、道の駅で買ってきた地元野菜を鍋に放り込むだけで、あたたかい夕食ができあがる。お風呂に浸かって、リビングでその日撮った写真を見返して——。
登った日の夜こそ、何もしなくていい時間が沁みます。
夜はぜひ、外に出てみてください。那須の秋の夜空は空気が澄んで、星がよく見えます。昼間に見上げていた茶臼岳のシルエットが、暗闇の向こうに静かに横たわっています。
まとめ
- 那須ロープウェイなら、茶臼岳9合目まで約4分。山頂までは片道40〜60分
- 2026年の見頃予想は10月14日頃から(落葉はじめは10月28日頃)
- 料金は大人往復2,000円・小人往復1,000円、営業は12月13日まで
- 防寒具と雨具は必ず。トイレは乗車前に
- 紅葉シーズンの土日祝は駐車場が施錠されることも。朝いちばんで動くのが正解
はじめての山でも、ロープウェイが9合目まで連れて行ってくれる。那須の秋は、そういう贅沢が許される場所です。
ご宿泊のご相談、登り方のご質問など、お気軽にお問い合わせください。紅葉の茶臼岳でお待ちしています。

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